口の病気
よだれが出る/嘔吐
中毒(ちゅうどく)
犬に対して毒性を持つものが許容量を超えて体内に取り込まれている状態です。
犬に中毒を起こすものは数多くあり症状も様々ですが、嘔吐、よだれを流すなどの症状が一般的によくみられます。
身近なものでも中毒の可能性はありますので、こちら(犬・猫が食べてはいけないもの、注意が必要なもの)で確認してみましょう。
胃拡張-捻転症候群(いかくちょう-ねんてんしょうこうぐん)
食べ物やガスで胃が膨らんでいる状態(胃拡張)から、胃がねじれてしまう状態です。
胃の内容物やガスがたまって腹部が膨満し、嘔吐したくてもできない状態が続きよだれを流します。
状態が悪化すると死に至ります。急激に多量のフードを食べたり、食後すぐに運動(散歩)することで起こりやすいので注意しましょう。
また、胸の深い大型犬に多い傾向があります。
食道内異物(しょくどうないいぶつ)
ボールやおもちゃなどの異物が食道につまったり、鳥の骨などの異物が食道に刺さったりする状態です。
元気と食欲がなくなり、異物を吐き出そうとして繰り返し吐く体勢をしたり、よだれを流します。
犬はあまり噛まずに物を飲み込んでしまう習性があるために、日常的に注意が必要です。犬が飲みこめる大きさのものは、届かない場所に保管しましょう。
嘔吐
犬は異物を飲み込んだ場合、すぐに吐き出すことで身を守ろうとします。
草を食べたり、フードを変更した時に吐いてしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
また、空腹時間が長いと胃液の分泌が過剰となり、黄色い泡や液体(胃液)を吐くこともあります。
吐いた後に元気に過ごしているようならあまり心配はありませんが、何度も繰り返し吐いている場合は腎不全や膵炎など何らかの病気のサインかもしれません。
すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。
腎不全(じんふぜん)
腎不全とは腎臓の75%以上の機能が障害された状態です。
経過により急性腎不全と慢性腎不全に分かれますが、どちらの腎不全も毒素が排泄できなくなり、全身に毒素がめぐる病態になります。
腎不全になると、多飲多尿、食欲・元気がなくなり、嘔吐がみられます。病態腎不全は、最終的に乏尿・無尿となります。
膵炎(すいえん)
膵炎とは、膵臓で炎症が起こり、膵酵素が膵臓や周りの臓器へ悪さをしている状態です。
経過により急性膵炎と慢性膵炎に分かれます。
どちらの膵炎も、食欲・元気がなくなり、嘔吐や下痢がみられます。急性膵炎では症状が重く、激しい腹痛があり、お腹をさわられるのを嫌がります。
慢性膵炎では急性膵炎よりも症状は軽いものの、現れたり治まったりを繰り返します。