年齢別のケア
高齢の犬にしてあげられること
小型犬・中型犬は7歳頃、大型犬は5歳頃になると、少しずつ老化がみられてきます。
老化がみられると、目が見えずらくなる、歯が悪くなる、足腰が弱くなるなどの老化現象や、認知症が起こることもあります。
高齢の犬にしてあげられる介護の基本は、高齢の犬にとって快適な環境を作ってあげることです。
もしも室外で飼育しているのであれば、快適な温度の室内でのんびりと過ごせるようにしてあげてください。
◆目が見えずらくなってきたら・・・
いろいろなところにぶつかる危険性があります。
犬が壁や物にぶつかっても痛くないように、軟らかいクッション材をつけたり、ペットサークルの中で飼育してあげてください。
◆歯が悪くなったら・・・
硬いフードが食べられなくなるので、軟らかいフード(ドライフードをお湯でふやかす、セミモイストフード、ウェットフード)を与えてください。
なお、与えるフードは高齢犬に必要な栄養素を持つ高齢犬用フードがお勧めです。
また、胃や腸などの消化器官も衰えてきますので、消化器官の負担を少なくするために、1日に複数回に分けてフードを与えてください。
◆足腰が弱くなったら・・・
運動ができなくなりますので、高齢の犬が楽しめる程度の距離・時間を意識した散歩にしてあげてください。
また、寝起きが大変になります。
滑りやすい床だと足が滑って起き上がれなくなりますので、滑りにくいマットを敷いてあげてください。
◆認知症が起こってしまったら・・・
認知症は特に日本犬では発生率が高い症状です。
認知症が起こってしまうと、前にのみ歩き続け後ろに下がることのできない徘徊や、何もないところにむかって吠える、昼夜逆転などがみられます。
家族との生活リズムのズレやご近所への配慮など、肉体的にも精神的にも疲れてしまう飼い主さんも少なくありません。
愛犬の症状が悪化する前に、動物病院で獣医さんに相談するのもよい予防策となります。
徘徊をする場合、壁や物にぶつかる可能性があるので、ぶつかっても痛くないようにテーブルの角などの危険な場所には軟らかいクッション材をつけてください。
また、後ろに下がる事ができなくなるために、狭い隙間に入ってしまい出る事ができなくなってしまいます。
お部屋の中をチェックして、なるべく隙間をなくすようにしてください。ペットサークルの中で飼育してあげるといいでしょう。
何もないところにむかって吠えている時は、名前を呼んだり、体をさわったりして安心させてあげましょう。
愛犬にとって快適な生活が送れるように愛情を持って接してあげましょう。